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8月6日付の日本経済新聞・「フットボールの熱源」というコラムに指導者として大切なことが書かれておりましたので自分の備忘録として抜粋させていただきます。 『12年前、日本サッカー協会のS級コーチ養成コースで講師を務めていたケルン体育大(ドイツ)のゲロ・ビーザンツさんが口にした言葉が頭に残っている。「こうやって指導のノウハウをいろいろ授けているけれど、結局、優れた人間性を備えていないと、いいコーチにはなれないんですよ」 先週、似た趣旨の話をJリーグのゼネラルマネージャー(GM)講座で耳にした。講師は元西ドイツ代表選手で、30年近いGM歴を誇るバイエルン・ミュンヘンのウリー・ヘーネス副会長。講義は当然、GMに必要な資質はという話に及んだ。ヘーネス副会長が力を込めたのは次の部分だった。「意思の強さ、実行力、そして選手から信頼される人間性。そうした部分が非常に重要です」。 クラブ運営のノウハウを学ぼうとする受講者にとっては拍子抜けする回答だが、「大事なのはスキルではなく、パーソナリティだ」という話は本質を突いている。 ヘーネス副会長は選手に「問題が起きたらいつでも電話してきなさい。午前2時までならOKだから」と告げているという。「実際に選手が電話してくるようなGMが、いいGMなんですよ」 その発言で、5年前にヘーネス副会長から聞いた話を思い出した。当時バイエルンにはうつ病のセバスチャン・ダイスラーを抱えていた。その天才MFが深夜、電話でヘーネス副会長とオットマー・ヒッツフェルト監督(当時)に「もう僕はだめかもしれない」とSOSを発した。両氏は危険を察知しダイスラーのもとに急行したという。 精神的に追い詰められたダイスラーが助けを求めたのは、だれよりもチームの首脳だった。人と心の深い部分でつながる力があるかどうか。指導者にしてもGMにしても、問われる資質を突き詰めていくとそこに行きつく。』 このコラムを読んで思い出したのが、以前このブログでも引用させていただいた、「たとえ師の言葉に従って地獄に落ちたとしても構わない」親鸞が、その師法然について語った言葉。そして、選手と指導者の間で『本当の力に繋げられるかどうかは、絆の深さと関係してくる。』と「心を鍛える言葉」(白石豊著)にあった言葉です。 学童野球の指導者として、自分の資質・人間性を考えると「このままユニフォームを着ていて良いのだろうか?」とじっくり再考する必要を感じます。「優れた人間性」、「意思の強さ、実行力、そして選手から信頼される人間性」、「大事なのはスキルではなく、パーソナリティだ」などなど。もう一度、よ~く考えてみたいと思います。午前2時までのSOSは誰にすれば良いのだろうか? 参照:日本経済新聞、2008年8月16日、「フットボールの熱源」 参照:「心を鍛える言葉」、白石豊、日本放送出版協会、2005年
by beaverscoach
| 2008-08-08 12:32
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